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親の居る実家が心配。生前整理ってどう始める?どう促す?(その2)

2022.2.21

その2

親に生前整理をうまく切りだすには?

今回は、親に生前整理を勧めるきっかけになるキーワードを考えてみます。
親の「生前整理」を始めるにあたっては、ポイントがあります。「親の自立した暮らしを保つためのキーワード」を意識して言葉にすると、互いに納得しやすく、目標をもって進めることができます。

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【親を動かすキーワードは「安全」・「健康」・「安心」】

1.「何かあっても『安全』な住まいにしよう!」

高齢者の入院は、交通事故より家庭内の事故が原因であることの方が圧倒的に多いのです。絡んだコードに引っかかったり、床に落ちたチラシで滑ったり、モノが積みあがった階段でバランスを崩したり・・・入院がきっかけでそのまま寝たきりになるリスクもあります。
夜トイレに行くとき、地震や水害など自然災害のとき、また幼い孫が遊びに来たとき、危険はないでしょうか? 例えば「地震で揺れても危なくない寝室にしよう」「孫の〇〇が走り回れる部屋にしようよ」 などは、きっかけづくりとして効果的な声掛けです。

安全な住まい

2.「子供として『健康』については聞いておきたいんだ」

親が事故や病気で急な入院になった場合、駆けつけた子供たちが一番慌てるのが、保険証・診察カード・お薬手帳から入院費用までのさまざまな手配。 まずは重要書類の保管場所とともに持病やかかりつけ医についてなど「健康」関連情報の共有をしておけば、スムーズです。
旅行バッグに「入院セット」を作ることから衣類全体の整理に繋げた事例、風通しを考えた家具移動がきっかけで寝室の片付けに進んだ事例、健康情報をまとめるついでに介護やエンディングの希望まで情報共有できた事例もあります。
「健康」の観点で、室内換気、風呂洗面所の温度差や冷暖房の効き具合などもチェックしましょう。

3.「もしもの時でも『安心』な緊急体制を作っておこう」

近所に住む親の親しい人を知っていますか? もしもの時、家族より先に駆けつけられる友人、親せきなどが近くにいると安心です。 家族で話し合って緊急連絡網や役割分担表を作成するのもおすすめ。 家族親戚で災害の避難訓練のようにシュミレーションした方もおられます。
また、担当地域の介護拠点「地域包括支援センター」を下見するのも良いですね。介護はまだまだ先でも、親の情報と自分の連絡先を伝えておくと、何かあったとき対応が早いので安心。
この項目は、モノの片付けに直結してはいませんが、「これからの暮らしを案じて家族がサポートしようとしている」ことが親に伝わり、一緒に「生前整理」を進める際の信頼関係へとつながります。

安心な緊急体制

親に「生前整理」を切り出すベストシーズンは、未来の話ができる「お正月」と、ご先祖様のことを考える「お盆」。 いずれも家族が集まりやすい時期なので話し合いもしやすいですね!

親への感謝の気持ちを忘れず、「元気に暮らしてほしい」という思いを言葉にすること。 「親と一緒に生前整理」すると、親の暮らしが快適になるだけでなく、親子の最高の思い出になりますよ。