手近なものを使って「ちょい掃除」
ホームセンターやスーパーマーケットで簡単に手に入る「重曹」と「クエン酸」。スプレーボトルや粉末で販売されており、しかもリーズナブル!調理用もありますが、掃除用のものを選びましょう。粉末なら、あらかじめ、スプレー容器に溶液を作っておくと便利です。重曹・クエン酸の特徴と使い道
重曹
油汚れやカビなど、酸性の汚れに強いのが弱アルカリ性の重曹。水に溶けにくい細かい粒子は、研磨にも有効です。消臭効果もあります。
- NG
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- 木や畳に使うと変色の恐れが!
- アルミや銅製のものは黒く変色することがあります。
- 漆器に使うと傷がつく可能性があります。
- 溶液の作り方
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ぬるま湯200mlに重曹粉小さじ2杯程度を入れ粉が溶けるまでしっかり混ぜ、スプレーボトルに入れて使います。
*溶液以外に、粉末調味料の容器などに重曹粉を入れておくと、サッと使えて便利。
クエン酸
水アカや石鹸カスなどアルカリ性の汚れを落とすのが、酸性のクエン酸。柑橘類などに含まれる有機化合物が元になっています。除菌・抗菌効果も見逃せません。
- NG
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- 鉄や大理石に使うとサビの原因になったり、溶かしたりすることも。
- カビ取り剤など塩素系のものと同時に使うと、塩素系ガスが発生し、死亡事故も起こっています。絶対に避けてください。
- 溶液の作り方
- 水200mlにクエン酸粉小さじ1杯程度を入れ、粉が溶けるまでしっかり混ぜ、スプレーボトルに入れて使います。
さあ、お掃除を始めよう!
ラグ、カーペット
油汚れや手アカ、カビなどの日常つきやすい汚れを重曹が中和します。消臭効果もあるので、お部屋自体もスッキリ。
- 重曹を粉のまま全体に振りまき、手でなじませます。
- 一晩おいて、掃除機をかけます。通常の汚れを重曹が中和し、消臭効果もあるからスッキリ。
洗面ボウル
こびりついた歯磨きペーストや洗顔石けんのカスも、重曹がきれいに落としてくれます。
- あらかじめ濡らした洗面ボウル内に重曹粉を振りかけます。
- 泡が出てきたら、アクリルたわしでこすって汚れを落とします。
- 水で流して、仕上げに乾ぶきをします。
トイレ
トイレの汚れは尿の汚れ、雑菌も気になります。だから、重曹とクエン酸のダブル使いで、スッキリ清潔なトイレに。トイレブラシも一緒にきれいにしましょう。
- 便器内の水がたまっている部分に重曹粉を振りかけます。
- トイレブラシでかき混ぜ、水にブラシを入れたまま約1時間おきます。
- トイレの水を流し、トイレブラシをすすぎます。
- 便座と床は、重曹水をスプレーして乾ぶきします。
- さらにクエン酸水をスプレーして乾ぶきします。
キッチンまわり
調理とその後片付けによって、キッチンには油汚れや水アカなどの汚れがたまりがちです。重曹とクエン酸で気持ちのいいキッチンに。
シンク
- クエン酸水をスプレーします。
- スポンジでこすると、白っぽい汚れ(水アカ)がスッキリ落ちます。
- 蛇口も同様にスプレーしてふき取ります。
- 水洗いしたあと、乾ぶきします。
コンロまわり
- 重曹水をスプレーします。
- さらに重曹粉を振りかけ、メラミンスポンジでこすります。
- 水ぶきします。
コンロの五徳
- 重曹水をスプレーします。
- 水ぶきします。
- それでも落ちない頑固な汚れは、大きな鍋に五徳と重曹粉を入れ、五徳がかぶるくらいの水を入れて火にかけます。
- 沸騰してから10分程度で火を止め、湯が冷めるまでおきます。
- トングなどで五徳を取り出し、スポンジで汚れをこすり落とします。
電気ケトル
- 電気ケトルに水を満水まで入れ、クエン酸粉を入れます(水1Lにつきクエン酸大さじ1杯の割合)。
- よく溶かしてからフタをして、沸騰させます。
- 2〜3時間おいた後、お湯を捨てます。
- もう一度水を入れて沸騰させてお湯を捨てます。
- 外側の汚れには重曹水スプレーを吹きかけ、水ぶきします。
窓ガラス
窓の外側の汚れには、重曹が効果的。内側に付いたのヤニなどは、クエン酸が落としてくれます。
- 外側のガラスの土ボコリを取り除き、アクリルたわしに水を含ませて重曹粉を振りかけて磨きます。
- 万能クロスなどで水ぶきします。
- クロスで乾ぶきします。
- 内側のガラスには重曹水をスプレーし、固く絞ったクロスで水ぶきします。ヤニが付いてる場合は、さらにクエン酸水をスプレーして水ぶきします。
- クロスで乾ぶきします。
電源カバー
1日のうち何度も触れるスイッチや電源カバーは、手の脂やアカが付きやすい場所。重曹の中和・研磨作用、クエン酸の抗菌効果でいつも清潔!
- 水に湿らせたアクリルたわしに重曹粉を振りかけ、電源スイッチをふきます。
- クエン酸水を含ませた布でふいて仕上げます。
ベランダの手すり・室外機
土ボコリによる汚れは、重曹できれいになります。
- アクリルたわしに重曹水を含ませ、軽く絞って汚れをふき取ります。
- クロスなどで乾ぶきします。
シューズボックス
嫌なにおいがこもりがちなシューズボックス。シューズに染み込んだ汗などで菌が繁殖することが原因です。カビが生えることも少なくありません。消臭効果のある重曹が大活躍します。
- シューズをすべて取り出し、軽く掃除機をかけます。
- 固く絞ったクロスに重曹粉を振りかけ、水ぶきします。
- シューズボックスの中が乾くまで、扉を閉めずにおきます。
*口の広い容器に重曹粉を入れ、シューズボックスの中に置いておくと、消臭、そして吸湿の効果を発揮します。
もうひとつのスグレモノ「セスキ炭酸ソーダ」
重曹よりも高いアルカリ性を持つセスキ炭酸ソーダ。最近はスーパーマーケットでもよく見かけます。それぞれの特徴を把握し、使いわけてください。
セスキ炭酸ソーダの特徴
油汚れや手アカ、カビなどの日常つきやすい汚れを重曹が中和します。消臭効果もあるので、お部屋自体もスッキリ。
- 油やタンパク質を分解
- →コンロ周囲の油汚れや、洗濯にも使えます。浴槽についた皮脂やアカも、スプレーして数分置いてからスポンジでこすり落とすことができます。
- サラサラして水に溶けやすい
- →水500mlにつきセスキ炭酸ソーダ小さじ1杯程度を溶かした水溶液をスプレーボトルに入れておくと便利。換気扇などの頑固な汚れにはキッチンペーパーに含ませて湿布したあと、こすり落とします。ドアノブなど手アカがつく場所には、スプレーして数分置いて水ぶきするとスッキリ。
- 研磨は不向き
- 粉自体がサラサラしているから、研磨の力は期待できません。鍋などの焦げ付きには重曹を使いましょう。